気持ちのサンドバッグ

気になったことを調べて、まとめたり意見を書いたりします。あくまで個人によるエッセイなので、事実関係の確認はご自身でお願いします。

シンデレラ体重を推奨する魔女たちに警鐘を鳴らす

過剰なダイエットは健康のリスクにつながりかねない

Photo via pixabay

 

「やせる=健康」ではないことに注意

2月、女性の理想の体重を表す「シンデレラ体重」がネット上で話題になった。

しかし、これは世界の流れと逆行することであり、絶対目指してはいけない。

 

 

 

フランスでは痩せすぎモデル禁止

昨年2017年、フランスでファッションモデルに、自分が健康体型であることを示す医師の診断書を提出することが義務付けられた。

彼らが「痩せすぎ体型は美しい」と宣伝していると考えられるためだ。

 

たしかに、若者の痩せすぎには、食生活の変化やさまざまなダイエット法の登場という要因もある。

だが、海外ではトップモデルに憧れる少女の2割が標準体重を下回るという調査もあるようだ*1

 

ファッションモデル自体の健康にも悪影響が出ていたため、その規制は適切といえよう。

 

痩せすぎのリスク

摂食障害の懸念

極端なダイエットは摂食障害につながると言われている。

 

厚生労働省によれば、摂食障害とみられる症状は中世のキリスト教圏でもあったことが一部の文献から読み取れるそうだ*2

 

つまり、当時の聖職者の中には、禁欲によって痩せすぎ体型になっている人がいた。

エスや聖書の登場人物のような憧れの存在がいたという意味では、今の若者と変わらない。

 

その歴史的な病を根絶するためにも、痩せすぎ体型の抑止が求められているのだ*3

これは、厳しいダイエットに耐えられない今の若者が軟弱、という話ではない。

 

男性にもリスクあり

女性だけと思いきや、男性の痩せすぎが健康のリスクを高めるという国の機関の調査もある。

男性のみ、緑内障のかかりやすさと体重の軽さに関係があるらしいのだ。

 

No.22 痩せすぎは緑内障に注意? | 国立長寿医療研究センター

 

もちろん、生活習慣も死亡のリスクを高めるが、痩せすぎも死亡のリスクを高める。

これは高齢の男女に見られる傾向だそうで、いまの若者の40-50年後が心配される*4

 

合わせて読みたい:

www.news-keywords.com

 

じゃあ太ればよいのか?

標準体重こそが真のシンデレラ体重

一方で、子どもの肥満も問題である*5

「痩せたほうがよい」「太ったほうがよい」というよりも、標準体重を目指すべきではないだろうか?

 

BMIは信用できない尺度?

ただし、BMIは信用できないという声もある。

 

なぜなら、体重を増やす要素は脂肪だけではないからだ。

筋肉の多いスポーツ選手や格闘家もBMIは高い。

 

それに、BMI値が低い人は高い人に比べて検査を受けない、病気のサインに気づきづらいという指摘もある。


もちろん、BMIが全く間違っているというわけではない。

われわれ素人にはBMIだけではなく、多角的な視点に立つことが求められる。

 

自分の体を知るには?

でも、普通の人に自分の健康状態を調べることは難しい。

何かよい方法はないだろうか?

 

IoTに対応したヘルスケア機器がある。

 

IoTは「モノのインターネット」の略。

モノをネットにつなげてデータを送受信したり、人間が命令を送ったりできる機能のことをいう。

 

IoTの分野では照明やエアコンが注目されがちだが、ヘルスケアの分野も例外ではない。

IoT機器から得られるビッグデータで、人類の健康の改善と医療の効率化ができると期待されている。

 

中でも、身につけられる活動計の中には睡眠の質や心拍数なども測るものもある。

身につけるだけで健康が保たれる・増進するわけではないが、参考になさってはいかがだろうか?