気持ちのサンドバッグ

気になったことを調べて、まとめたり意見を書いたりします。あくまで個人によるエッセイなので、事実関係の確認はご自身でお願いします。

【IoT】スマートタグで落とし物・盗難対策をはじめよう

財布に入れられる薄型のスマートタグもある。

Photo via pixabay

 

スマートフォンで鍵や財布を追跡! 紛失防止に

同人誌即売会・コミックマーケットでスリ犯が逮捕された。

このようなイベントでの現行犯逮捕は珍しい。

 

警視庁:コミケ会場でスリの男、窃盗容疑で逮捕 - 毎日新聞

 

今回は巡回中の捜査員が逮捕したとのことだが、いつも警察がいるとは限らない。

そうした被害を防ぐため、イベントでは財布やカバンを肌身離さず持っておくことが重要だ。

 

しかし、それだけで十分だろうか?

 

それ以外にもできることはあるはずである。

そのひとつがスマートタグだ。

 

 

 

 

 

スマートタグとは

スマートタグはモノの位置を教えてくれる装置だ*1

 

紛失防止タグとも呼ばれる。

これを財布やカバンや鍵につけると、ほかのユーザーの力を借りて、警察を介さずにモノを見つけられる可能性がある。

 

具体的には、Bluetoothという無線通信の技術を使って、スマホと連携する。

紛失した際は、モノの近くを通りがかった他の利用者のスマホに情報が送られる*2

それによって本来の持ち主に通知が行く仕組みだ。

 

音を鳴らすタイプの「キーファインダー」は以前からあった。

だが、音が聞こえない範囲にあるモノを見つけられるのが、スマホ用のスマートタグの強みだ。

もちろん、スマートタグの中には音を鳴らせるものもある。

 

参考:

海外旅行でも安心 世界ヒットの「忘れ物防止タグ」|MONO TRENDY|NIKKEI STYLE

【IoT業界探訪Vol22】日本で人気の落し物タグ「MAMORIO」が狙う世界展開への道筋とは | ロボスタ

財布を盗まれたけど盗難防止タグ『MAMORIO』で現在位置を特定→まさかの場所で見つかった話 - Togetter

 

スマートタグはスマホと連携し、モノの位置を記録できる。

通りがかった他のユーザーと通信することで、タグのついた落とし物を追跡する。

 

4つの問題点と解決法

ユーザーが少ないと精度が落ちる

近くを通りがかったユーザーに頼る仕様上、ユーザーが少ないと困る。

売れ筋の製品を使うのが得策と言える。

 

この問題を解決するため、メーカーの一部は専用のアンテナを駅などに設置している*3

駅を利用すれば、他のユーザーがいなくても通知が受け取れるというのはありがたい。

 

長寿命と小型化を両立しづらい

スマートタグは寿命と引き換えに小さくなる。

 

というのも、電池交換式にすると、本体を厚くせざるを得ない。

そのため、少しかさばるが市販の電池を使うものと、薄型だが1年で使えなくなるものの2種類がある。

 

とはいえ、電池内蔵式の製品1個の値段は、2000-4000円程度。

一部の製品では、買い替えを半額で行えるサービスも実施しており、高い買い物ではない*4

 

防犯に対する意識が低下する

スマートタグがあるからといって、安心はできない。

 

タグが根本的な盗難・占有離脱物横領防止にはならないという点には、留意すべきだ。

財布が見つかったとしても、お金が全部抜き取られていたり、クレジットカードが使われていたりする恐れがある。

 

スマートタグは事件解決を早くするため、落とし物センターに問い合わせる手間をなくすために使うモノである。

財布やカバンを肌身離さず持っておくこと、場合によってはチェーンなどをつけることは必須だ。

 

犯罪への悪用の懸念も?

アプリを入れるだけで誰でも簡単に使えるタグ。

元恋人や配偶者の居場所を調べるために悪用されるということが心配される。

 

でも、GPS発信機は普及していないだけで、以前から誰でも買えていた。

それをあたかもスマートタグだけが犯罪に利用されるかのように言うのはよくない。

 

2018年8月現在のストーカー規制法に、GPS発信機の設置の禁止は明文化されていない*5

しかし、そういう製品は昔からあるのだから、普段から自分のカバンや上着に怪しいものが入っていないか確かめよう。

これは女性だけでなく、すべての人が気をつけるべきことだ。

 

一番悪いのはストーカーであることを付け足しておく。

 

ユーザーが少ないと役に立たないが、駅などにアンテナを設置している場合もある。

電池内蔵式で寿命が短いものが多いが、それほど高くはない。

盗難防止にはならないので、対策は別に必要だ。

ストーカーへの悪用の可能性は他の装置でも同じこと。普段からカバンの中などを確認すべし。

 

みんなが使うとみんなが得に

みんなが紛失防止タグを使うことで、忘れ物を扱う人々の負担も減る。

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みんながスマートタグを使うと、みんなが得をする。

 

落とした場所・届いた場所がすぐにわかる。

失くしたものを探して、いろいろなところへ出向く必要がなくなる。

警察や警備員、お客様センターの従業員の負担も減る。

 

落とし物が多い人に、こうした製品があることを教えてあげよう。

 

[rakuten:sincerus:10000244:detail]

*1:GPS発信機はついていない。

GPSは搭載されていますか? – MAMORIO

*2:近くを通りがかったユーザー自身には落とし物を発見したという情報は通知されないので、横領される心配はない。

*3:東京のシンボル、あの東京スカイツリータウン®︎にて「お忘れ物自動通知サービス」の提供を開始|MAMORIO株式会社のプレスリリース

*4:OTAKIAGE(おたきあげ)とはなんですか? – MAMORIO

*5:新潟県村上市の市議会議員が女性の車に携帯電話を置いて、位置情報を追跡したとして、ストーカー規制法で略式起訴されている。

参考:

女性の車にGPS付き携帯電話取り付け…ストーカーで市議略式起訴 新潟・村上区検 - 産経ニュース

「好きな女性」の車にGPS取り付け、監視した男性逮捕…設置するだけでもアウト? - 弁護士ドットコム