気持ちのサンドバッグ

気になったことを調べて、まとめたり意見を書いたりします。あくまで個人によるエッセイなので、事実関係の確認はご自身でお願いします。

【ポイントカード】二重取りのために効率を犠牲にするな

レジで現金とポイントカード2枚を出さなければならない状況は非効率だ。

Photo via PEXELS

 

ポイントカード2枚の提示を求めてくるお店

先日、あるお店で次のような出来事があった。

 

 

会計で「ポイントカードはお持ちですか?」と聞かれた。

私は、手に持っていたポイントカードAを差し出した。

 

すると、店員は「ポイントカードBはお持ちですか?」と私に尋ねた。

私は財布からポイントカードBを取り出して、店員に渡した。

 

 

このお店ではAとBの2種類のポイントカードを取り扱っている。

私はこれまで、普段はポイントカードAを提示し、キャンペーンのときだけBを提示していた。

でも、Aを出した後にBの提示を求められたのは初めてである。

 

システム上、ポイントの二重取りは可能なようだ*1

しかし、お店にとっても、客にとっても、非効率だと感じる。

 

 

 

 

ポイントカードの役割

リピーターの獲得

ポイントカードは本来、特典をつけることでリピーターを増やすものだったはずだ。

スタンプを集めることで商品の無料券がもらえるというのは、今でもよく見る。

 

大手共通ポイントカードは、ポイントサービスを店舗間で共有することにより、相乗効果を狙っている。

 

ポイント還元でお得に買い物

ポイントカードは代金の一部をポイントでお返しする。

これがいわゆるポイント還元だ。

 

最近は200円で1ポイントというカードが多い。

一方で、特定の曜日にポイントが2倍になるなどのキャンペーンは活発に行われている。

集めたポイントは代金の端数を補ったり、満額を払うのに使われる。

 

クーポンの発行

会計や専用の端末で、クーポンを発行するポイントカードもある。

割引やお試しのクーポンで販売を促進しつつ、客を他店にも誘導する。

 

一部の飲食店では、商品が会員限定価格で手に入る。

会員のステージに応じて、クーポンの内容が変わる場合もある。


ログインしていなくてもクーポンが使えるアプリもあるが、ログインしたほうが絶対によい。

少なくとも、入会して損することはないだろう。

 

ポイントカードは、買い物にポイントやクーポンをつけて、繰り返し来店するよう客に促す。

 

ポイントカード2枚は手間がかかる

そういう意味では、ポイントは多いに越したことはないし、ポイント目当てに客が来るのは店もうれしい。

でも、ポイントカード2枚を読み取るのは、効率が悪い。

 

客はお代とポイントカード2枚を取り出し、お釣りとレシートを受け取る。

店員は、ポイントカード2枚とお代を受け取る。

ポイントカードをそれぞれスキャンし、カードとお釣りとレシートを返さなければならない。

お釣りが自動化されていないレジでは、店員が自分でお釣りを取り出す必要がある。

レジの回りが悪くなり、店員も客も困る。

 

願わくは、電子マネー+別のポイントカードで二重取りをさせてほしい。

 

電子マネーと付与率が異なるものも

ポイントがつく電子マネーの中には、買い物でつくポイント数がポイントカードと異なるものもある。

 

ポイントカードでは100円で1ポイントなのに、電子マネーでは200円で1ポイントというのが典型例だ。

それから、最近は減ってきたが、電子マネーではポイントがつかないお店も存在する。

 

そういうお店では、現金+ポイントカード払いをしたくなる。

さらに、ポイントの二重取りをするならば、現金+ポイントカード+ポイントカードを提示しなければならない。

客は得をするために、非効率な行動をするよう動機づけられてしまっているのだ。

 

電子マネーとポイントカードの付与率は同じにすべきではないのか?

 

現金と2枚のポイントカードを出すよりは、1枚の電子マネーと1枚のポイントカードを出したほうが効率がよい。

しかし、現状では電子マネーでもらえるポイントが、ポイントカードより低い場合もある。

客は非効率な買い物を動機付けられている。

 

効率的なシステム

レジなしコンビニの実現を

Amazonの無人コンビニのことが思い出される。

商品を持ってゲートをくぐると、自動で精算されるというものだ。

 

あれは素晴らしい。

ポイントの二重取りのために、後ろの人を待たせずにすむ。

 

店員の仕事はどうなるのかという批判もあるだろう。

だが、日本のコンビニにおいては、商品の陳列、清掃やホットスナックの調理などを人間が行なっている。

 

段階的にはそうした仕事はなくなっていくとは思う。

でも、ただちにコンビニ店員の雇用が失われるようなことはないはずだ。

 

一括でポイントがたまるアプリを

一番よいのは、提携しているポイントが一発でたまることである。

 

他の記事で、ケンタッキーフライドチキンのアプリを紹介した。

あれはバーコードをスキャンするだけで、Pontaポイントとチキンマイルをためられて、KFCカードで支払いできる。

 

あのような感じで、楽天ポイントやdポイントなどの共通ポイントが一発でためられるサービス*2を作れば、便利なのではないか?

電子マネーやポイントサービスが乱立する中で、天下統一をしてくれる豊臣秀吉はいないものか?

 

*1:そのチェーンでは可能だったが、別のチェーンではできないとするところもある。

*2:現状、異なるポイントサービスを横断しているアプリは、二度手間のものが多い。あるアパレルショップのアプリでは、独自の会員証と楽天ポイントカードの画面を別々に出さなければならない。