大手コード決済アプリまとめ クレカ支払い・銀行・ポイント・残高還元など
いろいろな場所で使えるオープンなコード決済アプリが増え、戦国時代の様相を呈している。
残高が戻ってくる事実上のキャッシュバックや、大量のポイントがつくキャンペーンを実施しているところもある。
いろいろなサービスがあるので、どれを選べばよいかのヒントをまとめた。
主なコード決済
PayPay:ヤフーカードが便利
ソフトバンク系列のコード決済サービス。
通常時の還元額が0.5%と低かったが、6月1日から3%に上がる。
専用のアプリもあるが、Yahoo!のアプリからも使える。
画面の見た目は違うものの、内容は同じである。
より便利なペイペイアプリをオススメする。
さて、このサービスは銀行口座からのチャージが基本だ。
トップ画面にも残高からの支払いのコードが表示される。
「支払う」ボタンを押せば、お好みの決済方法のコードが出てくる。
(残高からの支払い時は、バーコードリーダーにかざすだけでよい。)
クレジットカードからも支払えるが、チャージはできない。
残高の不足分をクレジットで支払うなどもできない。
残高をチャージできるクレジットカードは2019年5月現在、ヤフーカードのみである。
サービス開始時に混乱があったことから、さまざまなセキュリティ対策がなされた。
3Dセキュア認証をしていないと、クレジットカードの支払額が制限されるようになった。
未認証の方は、上限にご注意を。
楽天ペイ:楽天カードがお得
楽天系列のコード決済で、楽天ポイントが貯まる・使える。
通常時は支払額の1%のポイントがもらえる。
支払元に楽天カードを登録すれば、ボーナスでさらに1%もらえる。
これといった特徴はないが、大手ポイントサービス・大手クレジットカード系列ということもあり、人気が高い。
期間限定ポイントを使い切るための手段としても、重宝されている。
LINE Pay:メッセージアプリが前提
LINE PayはLINEのメッセージアプリから使えるコード決済だったが、このたびLINE Pay専用のアプリができた。
従来は、銀行チャージと残高からの支払いが基本だった。
アプリでは、クレジットカードからの引き落としに対応した。
LINEアプリとLINE Pay機能で二重にパスワードがかけられていて面倒だった点も、改善されている*1。
とはいえ、現状のLINE Payアプリは支払いに特化したもので、多くの機能が省略されている。
請求書支払いなどは、LINEアプリからやる必要がある*2。
キャンペーンでもらえる「もらえるくじ」もLINEのメッセージアプリに届く。
ただ、クーポンが取得しやすくなった点は評価できる。
LINE Payアプリでは、使えるお店タブや周辺タブからクーポンを取得できる、
Origami Pay:その場で割引
Origami Payは他のコード決済と毛色が違う。
残高の概念がなく、ポイントの制度もない。
支払うたびに、クレジットカードや銀行口座に請求が発生する。
大型のキャンペーンがない一方、多くの店で2%オフを行っている。
銀行口座からの引き落としで、さらに1%オフされる。
他のアプリは後で割引相当分を付与するが、Origami Payはその場で割引される。
さて、このアプリでは、トップページに近隣の店一覧が表示される。
店によって割引の内容が違うため、それを確認するのにも役立つ。
キャンペーンの情報はトップ画面の約1/3を占める大きなバナーに表示され、「メッセージ」タブにも届く。
ほかのアプリより情報が見やすい。
無料引換券がある場合も、トップに表示される。
メルペイ:メルカリの売上金からも支払える
メルペイはフリマアプリ「メルカリ」から使えるコード決済だ。
つまり、メルカリの会員登録は必須。
フリマのサービスを使う必要はないので、怖いという方もご安心を。
アプリの機能の一部ということもあり、コード決済までの工程が多い。
近くの加盟店を探す機能もないようだ。
まだまだ発展途上のアプリである。
一方で、対応機種ではApple Payも設定できる。
iDの加盟店ならどこでも支払いに使える。
Apple Payの場合は店員に「iDで」と言うこと。
メルペイでは、メルカリの売上金から支払えるほか、銀行からもチャージできる。
運転免許証による身分証明が必要な機能もあるが、銀行口座の登録でも身分の証明が可能だ。
なお、クレジットカードからの支払いはできない(2019年5月現在)。
オートチャージの機能もないので、必要に応じて残高をチャージしなければならない。
PayPay:銀行口座からのチャージが前提だが、ヤフーカードでもチャージできる。
楽天ペイ:楽天カードの利用者はより多くのポイントをもらえる。
LINE Pay:LINEのメッセージアプリからしか使えない機能もある。
Origami Pay:ポイントや残高がないので、その場で割引が発生する。
メルペイ:メルカリの売上金を使える。対応機種ではApple Pay(iD)が設定できる。
クレジットカードか? 銀行か?
コード決済の支払い元は、主にクレジットカードと銀行口座である。
残高制のコード決済では、コンビニでもチャージできる。
でも、大人のユーザーであれば、クレジットカードか銀行を使いたいだろう。
クレジットカードと銀行口座、どちらが便利だろうか?
クレジットカード:オートチャージ 使いすぎが怖い
クレジットカード支払いだと、チャージの必要がない。
残高制のコード決済でも、クレジットからのオートチャージに対応したものがある。
その反面、使いすぎになりそうで怖いという声があるのも事実だ。
ユーザーには、利用額・利用可能額をアプリなどで確認することが求められる。
銀行口座:利用額可視化 使えない銀行も
一方、銀行口座からのチャージは、利用額が可視化しやすい。
一度認証すれば、簡単な操作でチャージができる。
ただし、クレジットカードと違って、多くの銀行ではポイントがつかない。
利用できない銀行があるという点でも便利さに欠ける。
特に、地方在住の方は、ご利用の銀行が対応していないことも多いのではないだろうか?
クレジットカード:オートチャージできるものの、利用額の管理が難しい。
銀行口座:利用額の管理はしやすいが、地方住民が使いづらいという問題もある。
ポイント還元か? 残高還元か?
ポイント還元:すぐ付与 期間限定も
楽天ペイやLINE Pay(通常時)はポイント還元だ。
キャンペーンの上乗せ分を除き、ポイントは数日以内に付与される。
ポイントはそのまま支払いに使えるので、すぐに得をできる。
ただ、楽天ペイのキャンペーンポイント*3は期間限定ポイントである。
貯めておくことはできず、楽天市場でのポイント払いとは相性が悪い。
「d払い」のキャンペーンで還元される「dポイント」も期間・用途限定のようだ。
残高還元:効率がよい 付与は1ヶ月以上後も
PayPayやLINE Pay(キャンペーン時)は、利用額の一定分が残高として返ってくる。
これらの残高は、原則1ヶ月以上後に還元される。
(Origami Payは、支払額から割引して請求されるので、「その場で還元」といえるだろう。)
期間限定のポイントと違い、基本的に消滅しないことが強みである。
ポイントを利用するかどうか選ぶ必要がないので、操作も楽だ。
しかも、残高還元なら、還元された残高から支払っても、還元がある。
普通、金額の一部をポイントで払うと、その分にはポイントがつかない。
そういう意味では無駄がない。
ポイント還元:すぐ返ってくるが、キャンペーンで増量されたポイントは一定期間で消滅してしまう。
残高還元:還元に1ヶ月以上かかるが、還元額から支払っても還元されて効率がよい。
便利か? 安全か?
アプリが使いやすいのに越したことはない。
だが、そのアプリは、あるいはその使い方は安全だろうか?
ロックをかけない=札束を持ち歩く
アプリにロックがかかっていないと、誰でもあなたの銀行口座・クレジットカードから支払いができてしまう。
クレジットカードの情報が流出したら、誰かがあなたを装ってネットショッピングやコード決済への登録をするかもしれない。
安全対策が不十分なアプリ・セキュリティ設定をしていないアプリは、札束をポケットに入れて持ち歩いているも同然だ。
安全性に気をつけよう。
例えば、コード決済の一部では、3Dセキュアのないカードが登録できない。
それに、多くのサービスではパスコードロックや生体認証を設定できる。
そうした機能を使って、ユーザーの側でも不正利用の対策をしてほしい。
よくわからない機能に注意 手数料がかかる場合も
コード決済アプリには、さまざまな機能がある。
特に、別のサービスから派生したタイプのコード決済は機能が多い。
でも、よくわからない機能には気をつけてほしい。
軽い気持ちで使ってみたら、実は手数料が必要だったという場合もある。
機能を使う前に、アプリの説明を読むのを忘れずに。
コード決済アプリを使うときは安全に気をつけること。
便利そうな機能があっても、安易に利用しない。説明をよく読もう。