気持ちのサンドバッグ

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iPhoneで使えるキャッシュレス決済まとめ 使い方・注意点も

iPhoneには、コード決済・Apple Pay・バーチャルカードのようなキャッシュレス決済がある。

Photo by Christiann Koepke on Unsplash

 

コード決済・Apple Pay・バーチャルカード

話題のキャッシュレス。

PayPayとかLINE Payとか、Apple Payとか……

色々あってよくわからない。

そういう人向けに、iPhoneで使えるキャッシュレス決済をまとめた。

 

 

 

QRコード(バーコード)決済:還元制度が充実

コード決済は、レジのバーコードリーダーやスマホの読み取りアプリでバーコードを読みとる。

普通のバーコードや、QRコード(二次元バーコード)を採用していて、全体的にコード決済と略されることが多い。

 

専用のアプリで、クレジットカードや銀行口座を登録して使う。

電子マネー(入金して使うカード)を登録するものや、コンビニATMで入金できるものもある。

 

具体的な支払い方法は、

  • アプリに表示されたバーコードを読み取ってもらう方式
  • お店のスマホなどに表示されたバーコードをアプリで読み取る方式

が一般的である。

 

ポイント制度や返金など、独自の還元制度があるのが特徴だ。

コンビニやドラッグストアなどで、定期的に大型の還元キャンペーンが行われている。

 

スマホ決済戦国時代:どれが便利?どれがお得?

 

Q. 支払い時に手間がかかりそうだ

後ろの人に迷惑がかかってしまうのではないか、と心配な人もいるだろう。

そういう人はレジに並んでいるとき、または並ぶ前にアプリを開いておけばよい。

 

多くのアプリでは、バーコードの画面を出すのにパスワードが必要だ。

iPhoneでは、代わりに指紋・顔認証を使えるので、すぐにバーコードの画面までいける。

 

Q. バーコードが流出したら、誰でも使えるのでは?

真っ当なアプリであれば、バーコードは支払いのたびに新しく発行する。

一定の時間が経つと、バーコードは無効になる。

 

ネットサービスで相次ぐ流出 個人情報の登録に注意

 

ちなみに、コード決済の不正利用は、ID・パスワードが流出した場合が多い。

犯行グループは利用者に偽のメッセージを送りつけ、ID・パスワードを入力させようとする*1

あるいは、他のサービスから流出したID・パスワードを流用して、会員ページに入ろうとする手口も存在する。

 

そうやってアカウント(会員の資格)自体を乗っ取るのだ。

第一に、パスワードが流出しないように注意が必要である。

第二に、他のサービスとは別のパスワードにするのをおすすめする。

 

コード決済:

アプリを開いて、バーコードを読み取る・読み取ってもらう。

レジに並ぶ前・並んでいる間に画面を出そう。

パスワードの使い回しや偽メールに気をつければ、流出の心配はない。

 

Apple Pay:ICチップを使った決済

Apple Payは、iPhoneに搭載されているICチップを使う決済方法だ。

Suicaなどと同じように、お店の機械にかざして使う。

これは、iPhone 6S以前の機種では使えない*2

 

Wallet(ウォレット・英語で財布の意味)のアプリにクレジットカードやSuicaなどを登録して、支払いに使う。

Walletアプリを開き、お店の機械にかざして決済する。

Suicaで改札を通る場合はアプリを開かず、かざすだけでよい。

 

Apple PayのSuicaは、券売機を使わずにクレジットカードからチャージできる。

ただし、Apple Payに登録すると、紙のSuicaは失効してしまうので気をつけよう。

 

Apple Pay:クレジットカード・銀行口座を登録 決済方法と安全性

Apple PayでモバイルSuicaを使う前に知っておきたいこと

 

Q. どのように支払いをすればいいの?

「Apple Payで」ではなく、クレジットカードに書かれている後払いサービスの名前を言う。

つまり、QUICPayかiDだ。

例外的に、PontaカードをApple Payに登録していて、ローソンで支払いをする場合は、「Apple Payで」と言う。

 

Suicaを使う人は、Suicaと宣言する。

iD・QUICPay・Suicaが使える店舗で、それぞれ利用できる。

 

その後、iPhone 8以前では、指紋認証をする。

iPhone X以降では、電源ボタンを2回押して、顔認証をする。

お店の機械にかざせば、自動的に決済される。

 

Q. 銀行口座は使えないの?

2019年6月現在、銀行のApple Payはみずほ銀行だけが対応している。

 

一方で、メルカリのメルペイがApple Payに対応している。

これは銀行口座から入金して使うコード決済だ。

Apple Payにも登録でき、iD扱いで支払いができる。

 

「銀行口座しかないけれど、Apple Payを使いたい」という方は、みずほ銀行かメルペイで。

 

Q. Appleにクレジットカード番号や指紋・顔のデータが送られるおそれは?

Appleのウェブサイトによれば、Appleでは、クレジットカード番号ではない独自の番号を保管している。

また、指紋認証・顔認証のデータはお使いのiPhoneの中でのみ保管される。

 

それに加え、Appleは公的機関による通信の傍受には否定的だ。

捜査機関などが容疑者のiPhoneを自由に覗ける機能を作るのも、拒否している。

クレジットカードや指紋・顔のデータがFBIなどの手に渡ることはなさそうだ。

 

【iPhone】Touch IDやApple Payは安全・安心なのか?

 

参考:

Apple Pay のセキュリティとプライバシーの概要 - Apple サポート

先進の Face ID テクノロジーについて - Apple サポート

 

Apple Pay:

お店の機械にかざして使う。

WalletアプリにクレジットカードやSuicaを登録する。

銀行口座はみずほ銀行だけが対応。それ以外はメルペイから間接的に支払える。

クレジットカード番号や、指紋・顔のデータはアップル社には保管されていない。

 

Q. 充電が切れたらSuicaは使えないのでは?

電車の中で充電が切れたら、改札を降りられなくなるのではないか?

 

iPhone XS、iPhone XRなど2018年の機種では、Suica用に5時間分の予備電源が入っている。

(工場出荷時かつ何も操作していない状態で5時間のこと。)

充電が切れて電源が落ちた場合も、こちらで改札を降りられる。

 

それ以前の機種の場合、駅員に言って改札を出る。

後日に出場記録をつけてもらう必要がある。

 

そもそも、防災の観点から、モバイルバッテリーを持ち歩くのが強く推奨される。

充電が切れた場合の想定も大事だが、ライフラインであるスマホはいつでも使えるようにしておきたい。

 

Q. 紙のSuicaが使えないのは不便だ

PASMOを買おう。

関東の私鉄の駅の券売機などで発行できる。

 

万が一Apple Payの不具合などで使えない場合は、PASMOを使えばよい。

(2019年現在、PASMOはApple Payに対応していない。)

 

モバイルSuica:

充電が切れた場合も出場する方法がある。

モバイルバッテリーを携帯することが強く推奨される。

紙のSuicaは無効になる。PASMOを買っておくと安心だ。

 

バーチャルカード:ネット通販で活躍

クレジットカードをお持ちでない方におすすめなのが、クレジットカード会社のプリペイドカードだ。

入金すれば、クレジットカードの代わりとして使える。

買い物をすると、その場で残高から代金が引かれる。

 

クレジットカード会社の電子マネー:加盟店でも使える

【Kyash】リアルカードが届いたので使用感 クレジットカードからのチャージが便利

 

プリペイドといえば、実店舗で使えるリアルカード(紙のカード)が一般的である。

一方で、アプリ内で番号のみを発行する方式のバーチャルカードも存在する。

バーチャルカードはショッピングサイトやアプリなどで使える。

 

アプリ対応のプリペイドカードは、コンビニATMや銀行口座から入金できる。

クレジットカードからの自動入金を設定しない限り、残高以上の買い物はできない。

万が一カード番号が流出しても、アプリ内からすぐに機能を停止できる。

 

安心して使えるカードだ。

 

Q. 全部の買い物に使えるの?

「3Dセキュア」認証を必要とする通販サイトやアプリでは使えない。

それから、毎月・毎年請求が発生するものにも使えない*3

 

クレジットカードそのものではないので、気をつけよう。

 

Q. リアルカードは何かメリットがあるの?

リアルカードは、全国のクレジットカード加盟店で買い物に使える。

私は、コード決済・Apple Payが使えないという店で使っている。

 

このタイプのカードは発行するために、審査を必要としない。

クレジットカードの番号やセキュリティコードを店員に見られたくない人にもおすすめだ。

 

ただし、郵送に2週間以上かかったり、入金手数料がかかったりするものもある。

持っていて損はないが、今すぐ発行すべき代物ではない。

 

バーチャルカード:

番号のみ発行するタイプのプリペイドカード。

クレジットカードとして使えるものもあるが、使えない買い物もある。

リアルカードは審査を必要としないものの、不便な点も多い。

 

キャッシュレスを始めたい方は自分で勉強を

ここまで各アプリなどの特徴をざっとまとめた。

全体としていえるのは、キャッシュレス決済はスマートに買い物したい人向けのものだということ。

便利な反面、注意すべき点もある。

 

お出かけ先の店員は決してキャッシュレスの専門家ではないので、ご自分で勉強する必要がある。

最後にいくつかのポイントを追記しておく。

 

Q. キャッシュレスなら現金不要?

現金を持たないキャッシュレス生活者は、あまりに愚かだ。

 

私は現金もクレジットカードもPASMOも持ち歩いている。

万が一iPhoneが使えなくなった場合のために、行き帰りの交通費ぐらいは持っておこう。

これはキャッシュレス生活をしていない人も同じである。

 

充電器に人が殺到 災害時のスマホのあり方

 

Q. ポイントカードアプリを出しながら、キャッシュレスアプリも出すの?

一部のアプリでは、ポイントカードとキャッシュレス決済を両立できる。

上に書いたローソンのApple Payがひとつの例だ。

そのほかにコード決済のアプリで、ポイントカードを表示できるものもある。

 

キャッシュレスアプリの値引きクーポンなどは、あらかじめセットして使うものが多い。

つまり、1つのバーコードを読み取るだけで、割引を適用して支払える。

 

iPhone XS・XRでは、電源ボタンを2回クリックするだけでApple Payを出せる。

iPhone 8以前でも、ロック画面でホームボタンを2回クリックするとApple Payが出てくる。

 

それ以外は、紙のポイントカードを出すなどして、工夫しよう。

 

Q. どのアプリを選べばいいの?

便利なキャッシュレス決済は人によって違う。

 

  • よく行く店がどのキャッシュレス決済に対応しているか?
  • スマホはどこの店で契約しているか?
  • どのクレジットカードを持っているか?
  • どの銀行がメインバンクか?

 

などで変わってくる。

特定の人だけがお得なキャッシュレス決済もあるので、よく考えて使われたい。

 

店員はキャッシュレス決済の使い方を教えてくれない。自分で勉強しよう。

緊急時に備え、現金を持ち歩こう。

紙のポイントカードとキャッシュレス決済を併用すると、スムーズに買い物できる。

自分の置かれている環境に合わせて、一番お得な決済方法を選ぼう。

*1:不正利用があったというメッセージが多いようだ。そうしたメッセージが来たら、メールに書かれているアドレスをクリックしてはいけない。アプリを見るか、検索してホームページを出そう。問い合わせ窓口がある場合、実際に流出したか聞いてみるのも手だ。

*2:Walletのアプリ自体は入っているが、機械に日本用のICチップが入っていない。

*3:クレジットカードから自動的に入金する設定にすれば、使えるケースもある。