ダークモード追加 Apple純正アプリの外観アップデートも
iPhoneの新しい基本ソフト iOS 13がリリースされた。
基本的なデザインはiOS 12から変わっていないが、細かい変更がある。
一方で、Appleが作った純正アプリの一部は、デザインが大幅に変わっている。
この記事では、筆者が個人的に影響を受けた変更をまとめる。
iOS 13の新しい仕様
3D Touch非対応でもメニューが表示
3D Touchが使えないiPhone XRなどでも、メニューを表示できるようになった。
- ホーム画面でアプリのアイコンを長押しすると、メニューが表示される。3D Touch対応のiPhoneと同様に、ツイートやGmailの新規作成が可能だ。
- 通知センターでは、Yahoo!天気の通知を長押ししてみよう。天気図や予報の詳細が表示される。
- 対応済みのアプリでURLを長押しすると、ページがプレビューできる。
- 対応済みのアプリで画像を長押しすると、共有メニューが現れる。
アプリの削除および移動は、アプリアイコンをさらに長押しする必要がある。
「ちょっと押してるだけでメニューが出てきて不便」という方もいるかもしれない。
以下の方法なら、iPhone XRで反応にかかる時間を長くできる。
- 設定アプリの「アクセシビリティ」を開く。
- 「身体および動作」の「タッチ」を開く。
- 「触覚タッチ」をタップし、「タッチの継続時間」を遅くする。
MVNOユーザー必見 モバイルデータ通信を抑制
モバイル通信では、省データモードが追加された。
アプリでのモバイルデータ通信の利用を抑えられる。
- 設定アプリの「モバイル通信」を開く。
- 「通信のオプション」から「省データモード」をオンにする。
それから、「音声通話とデータ」の設定項目が刷新された。
これまでは「4Gをオンにする」というメニューで、
- オフ
- 音声通話とデータ
- データ通信のみ
を選ぶ形式だったが、
- 4G, VoLTEオン
- 4G, VoLTEオフ
- 3G
に変わった。
VoLTEは、LTEという通信方式を使った高音質通話だ。
VoLTEオンは「音声通話とデータ」とほぼイコールである。
これまで「オフ」にしていた人は「3G」を選択のこと。
モバイルデータ通信オフの状況では、「音声通話」というメニューになる。
- これも
- 音声通話のみ
- 3G
の選択肢に変わった。
やはり、オフが3Gになっている。
基本ソフトiOS 13の仕様:
3D Touchが使えない機種でも、長押しで同じ機能を使えるようになった。
モバイル通信に省データモードが追加された。
4G関連の設定メニューが変わった。
ダークモードに対応 夜間は黒ベースの画面に
ダークモードの使い方
従来のiOSでは、夜間にブルーライトを制限するNight Shift(ナイトシフト)の機能があった。
iOS 13では、macOSに先行で導入されていた「ダークモード」が使えるようになった。
対応するアプリでは、黒地の背景とそれに合わせたデザインが表示できる。
ダークモード自体の設定は簡単だ。
アップデート時にダークモードにするか聞かれる。
この時点では、しないを選んでもよい。
後から設定する方法は以下の通り。
- 「設定」アプリを開く。
- 「画面表示と明るさ」の設定を開く。
- 外観モードを「ライト」「ダーク」から選ぶ。
ダークモードは「自動」にも設定できる。
「日の入から日の出まで」または「カスタムスケジュール」でダークモードを使える。
いわば、夕方から翌朝まで、夜から翌朝までを設定できる。
Night Shiftの機能は削除されておらず、残っている。
2つの機能を有効に使おう。
純正の壁紙 ダークモードに対応のものも
今使っている壁紙は明るすぎて、ダークモードに合わない。
そう思っている人もいるのではないか?
でも大丈夫。
Apple純正の壁紙の一部は、ダークモードで絵柄が変わるようになっている。
対応していない一般の壁紙でも、ダークモード中は色を暗くする設定にもできる。
- 設定アプリから「壁紙」のメニューへ。
- 「ダークモードで壁紙を暗くする」をオンにしよう。
Twitterではダークモードを独自に設定可能
なお、Twitter公式アプリにはiOS 12以前から独自のダークモードがあった。
iOS 13にアップデートした段階では、iPhone本体の設定に合わせてある。
いつでもライトモード・ダークモードを使いたい方は、設定を変えられる。
以下、設定方法。
- 自分のTwitterアカウントのアイコンをタップ。
- サイドメニューが表示されるので、左下の豆電球のボタンをタップ。ダークモードの設定が表示される。
- 「端末の設定を使う」をオフにすると、iPhoneの設定にかかわらず、ライトモード・ダークモードが使える。
ダークモードでは、対応するアプリが黒ベースのデザインになる。
日の入から日の出までの時間制限をつけられる。
ダークモードに対応した壁紙があり、それ以外も暗くできる。
Twitterはいつでもライトモード/ダークモードにできる。
アプリの仕様変更
リマインダーはアップグレードを猶予できる
私はリマインダーアプリの愛用者だが、今回のアップデートでひとつ問題があった。
リマインダーアプリは大きく変わる。
今使っているmacOSは古すぎて、互換が切れてしまう。
このまま使えなくなるのか?
いや、そんなことはない。
リマインダーの機能をアップデートしない設定にできる。
外観は変わるが、Macのリマインダーと同期して使える。
App Storeからアップデートが消えた
App Storeからアップデートのタブが消えた。
「アカウント」のページに移っている。
- 画面右上のアイコンをタップすると、「アカウント」のページが開く。
- ページの下部に「最近のアップデート」が表示される。
アップデートされるアプリがある場合は、ページの中部に別途表示される。
ボタンを押せば、手動でアップデートできる。
純正リマインダーは大幅なアップデートをして、古いMacと同期できなくなった。
使い続けたい場合は、アップデートをしないことも可能だ。
App Storeのアップデート画面は、アカウントページに移行した。
キーボード関連の仕様変更
半角カタカナ対応 キーボードアプリはお役御免
オンドゥルルラギッタンディスカー
純正のキーボードの変換が半角カタカナに対応した。
日本語で入力した文字を、濁点・伸ばし棒なども含めて半角カタカナにしてくれる。
これまでは半角カタカナ対応のキーボードアプリを使う必要があったが、もう必要ない。
全角スペースに対応
キーボードといえば、iOSが全角スペースに対応した。
これまでも辞書に登録するなどして打てたが、キーボードから打てる。
日本語キーボードでShiftキー(上矢印)を押すと、全角スペースになる。
デフォルトでは、半角スペースが自動で全角スペースに変わるよう設定されている。
不便に感じる場合は、設定をオフにできる。
- 設定アプリから「一般」をタップ。
- 「キーボード」のメニューをタップ。
- 「スマート全角スペース」をオフにする。
絵文字キーボードが別枠に
誤操作で絵文字キーボードが出て、困った経験はないだろうか?
iOS 13では、その心配はない。
絵文字キーボードを出すボタンはキーボード切り替えから独立した。
キーボードの左下にあるスマイルボタンから出せる。
ミー文字も使えるようなので、もし使う方がいたら、参考にしていただきたい。
文字入力の変更 文書の編集時に注意
ダブルタップで単語が選択され、コピーなどのメニューが表示される。
文字のタップによる選択の解除ができなくなり、単語の一部を変えたい場合などに不便になった。
選択の始まり・終わりは変えられるので、まとめて消したい場合は、選択の範囲を変えよう。
あるいは、シングルタップで変えたい部分の直後に割り込んで、1文字ずつ消す手もある。
文字入力のときに点滅するカーソルは、仕様が変わった。
ドラッグ(なぞる)で、縦横無尽に動くようになった。
操作方法に戸惑うかもしれないが、ぜひ文書の編集に活かしてほしい。
文字入力の仕様変更:
半角カナの変換に対応し、半角カナキーボードは不要になった。
全角スペースが打てるようになった。
絵文字キーボードが独立した。
文字入力の仕様が変わったので、不便に感じる人がいるかもしれない。
ショートカットが標準アプリに
なぜかショートカットのアプリが話題になっている。
これはApple純正のアプリで、プログラミングの知識がなくても、iPhoneへの命令を作れるスグレモノだ。
例えば、
- スイッチ1つでWi-Fiをオフにして、モバイルデータ通信をオンにする
- 共有メニューに、Webサイトの内容を読み上げるボタンを設置する
- 新しく撮った写真を自動でDropboxにアップロードする
といったことができる。
自分で命令を考えなくても、「ギャラリー」のタブからおすすめの命令をダウンロードできる。
普段の行動から、あなた向けの命令を自動で作って、提案してくれる。
これはiOS 12の時点であったもので、欲しい人だけダウンロードするアプリだった。
iOS 13から標準で搭載されるようになった。
新機能だともてはやしている自称専門家がいたら、鼻で笑おう。