気持ちのサンドバッグ

気になったことを調べて、まとめたり意見を書いたりします。あくまで個人によるエッセイなので、事実関係の確認はご自身でお願いします。

中高一貫校の3〜4年生にやってほしいこと

普通の中学3年生は今年、高校受験に大忙しになると思います。高校受験には内申点が重要だそうで(※筆者は高校受験を経験していないのでよくわかりません。)、最近では例の事件が大きな爪痕を残しています。普通の学校の高校1年生になれば、新しい環境に慣れるのに大変苦戦するはずです。新しい駅、新しい校舎、新しい先生、そして、新しい友人。全てが新しくなってしまうのです。でも、中高一貫校の場合は違います。あなた方は、同じ人と、同じ場所で、同じように生活していくだけです。高校入試はなく、むしろ、高校の内容を先取りして、グングン成長していくだけのはずです。そんな中高一貫校の新3〜4年生に向けたメッセージです。

 

  1. 学校と家とゲームだけの生活をしない
  2. 友達と遊ぼう
  3. 自分が一番やりやすい勉強法を見つけよう
  4. 趣味を見つけよう

 

 

学校と家とゲームだけの生活をしない

この時期は暇を持て余します。遠くから学校に通っている人は、地元の友達がみんな受験で忙しくなり、暇になると思います。でも、ゲームばかりやっていては、あなたの力は伸びません。力と言っても、勉強だけのことを言っているのではありません。これから大学に入るのにも、成績が良いだけではやっていけません。大学生活をやりぬく力も必要ですし、そもそも大学に入る理由が必要です。私立中高一貫校なら、ほぼ100%大学に進学するのでしょうがね……ゲームをやることが悪いことだとは言いません。でも、ゲーム以外にもいろいろやって欲しいのです。


友達と遊ぼう

まず、日本社会で一番求められている能力はコミュニケーション能力です。ただし、それは、ただ友達と楽しくお話しする能力ではありません。社会に出て仕事をすると、相手の求めているものを聞き出したり、自分の要求を通したりする必要が出てきます。ゲームと違って、「なんとかストーンが必要なんだ」みたいなことは現実世界の人はなかなか言ってくれませんよ。「この人が必要としているのはこれなんだ」と自分で気づかなければなりません。一人でゲームや読書をしていても、そういう能力は身につきませんよね?サッカーとか大富豪とか、お金のかからない遊びで構いません。まずは友達と遊びましょう。大人の人と話せるようになるために、少人数制の課外授業(先生という身近な大人の人と話せる)に出るのも手です。もしアルバイトが許されている場合は、アルバイトもしましょう。まさにお仕事の実践ができます。もちろんアルバイトの場合は、保護者の方ときちんと相談してくださいね。


自分が一番やりやすい勉強法を見つけよう

あなたが推薦入試やAO入試を狙っているのであれば、良い成績をとろうとするのは間違いではありません。でも、一般入試を目指しているのであれば、自分の勉強法*1を見つけてほしいです。高校の先生が求めているやり方だけが正解ではありません。

あなたにとって効率の悪い勉強法では、いつまでたっても力が身に付きません。例えば、先生から「ノートは先生の言う通りにとりなさい」とか「『漫画で学ぶ◯◯』は読んではいけません」とか、「歴史のゲームは間違いを含んでいるのでやめなさい」とか言われたことはありますか?そういう強制は、あなたのためにならないので、できる限り無視しましょう。もちろん「漫画は合わないや」っていう人はそれで構いません。別に大河ドラマとかでもいいわけですし。でも、「先生がダメって言ってるからダメ」は色々ともったいないです。


趣味を見つけよう

将来やりたいことを見つけるには、趣味を見つけるのが一番!些細なことでいいけれど、できるだけ、ゲームをすることと音楽を聴くこと以外にしよう。音楽の中でも、現代音楽はほぼ専門学校の領域です。ゲームや音楽をメッセージとして分析するのであれば、メディア学部などの方法があります。でも、ロック音楽の理論とかがやりたいのであれば、大学ではなかなかできないと思います。もちろん、趣味が全部、大学の勉強に「直結」するわけではありません。「映画は好きだけど、経済学を学んでいます」なんていうケースは普通にあります。でも、その趣味はどこかで別の学問につながっているはずです。映画のケースでも、大学の経済学の話で普通に出てきます。(映画の内容ではなく、売上に関する話ですが。)あるいは、もしかしたら大好きな紅茶が実は国際関係学や歴史学を学ぶ上で重要だったなんてこともあるかもしれません。時間があるうちに、やりたいことを見つければ、進路に悩まずに済むかもしれないのです。(やりたいことがたくさんあってどれにするか迷うのならいいですが、やりたいことが見つからず、何をしようか迷うのは辛いです。)


「趣味の勉強」も大切です。学校の教科ばかり勉強していては、いい人間にはなれません。大学で、育ちのいいお嬢さんが紅茶の名前とか西洋の作家の名前とかをスラスラ言っているのを聞いて、自分が小さく感じました。完璧な人間を目指す必要はありません。でも、学校のお勉強だけだと空っぽな人間になってしまいます。そうならないために、極めたいものを見つけて勉強しましょう。

 

 

3〜4年生の時期は、「ダレる時期」で、中高一貫教育の欠点とされています。この「ダレる時期」をどう使うかはあなた次第です。

*1:勉強法は「書く」とか、「唱える」だけではありません。「聞く」や「見る」も大事な学習の手段ですし、一人でやるよりも、みんなで話し合ってやる方が向いている人もいます。