もうすぐ授業が始まるとのことで、知っておくと失敗しない転ばぬ先の杖を用意しました。筆者が多分自分が入学前に勘違いしていただろうなあと思うものをピックアップしただけですが、新入生の皆さんのお役に立てればと思います。
授業を担当しているのはICUの教授である
ICUの専任ではない教授もいます。そういう人は別の大学に教えに行ったり、あるいは別の大学が本拠地だったりします。そういった先生方はオフィスアワー*1が限られていたり、そもそもオフィスアワーの制度がなかったりするので気をつけましょう。
教授の気まぐれで授業が決まる
授業の内容はメジャーコーディネーターと呼ばれるメジャーのリーダーが決めているはずです。担当教員のアイディアが組み込まれることも多いとは思いますが、映画やドラマみたいに教授の気まぐれで授業内容を大幅に変えるということはなかなかありません。シラバスで、やる内容が事前に決められています*2。その枠からは大きくはみ出さないはずです。(学生のニーズや急遽決まったゲスト講義に合わせて一部を変更することはあります。)教授の出張で授業が潰れる場合は、ICUMAPや教室前の張り紙などで事前に告知されるはずです。
教授に助手がいる
少なくともICUの教授には助手はいません。助教と呼ばれる制度がICUにはありません。代わりに、授業のサポートをするティーチング・アシスタント(TA)やクラス・サポーター(CS)というのがいます。彼らは授業に積極的に参加して、授業内容に関連したコメントや授業の一部の進行(演習含む)、課題や試験の採点をやってくれます。Moodle*3の管理もTAがやっている場合があります。でも、授業中に「ここ大事だよ」とか口を挟むことはありません。高校までと違いクラス担任がいないので、欠席はその都度TAやCS、(いない場合や直接伝えるよう言われている場合は)担当教員に伝える必要があります。プレゼンのスライドやレジュメもTAなどに渡してください。TAは大学院生ですが、ICUの大学院生とは限りません。
大教室で授業をする
リベラルアーツの真髄は少人数教育にあります。300番台であれば、人気の教授じゃない限り、少人数の小教室がデフォだと思ってください*4。慣れてくるとどこが大教室か覚えられるようになりますが、本館は小教室が多いので、場所を覚えるのに一苦労します。ごくたまにですが、晴れた日にばか山で授業をする場合があります。授業に遅れてきたのに人がいない場合は、大体ばか山かILCかダイアログハウスの2階にある国際会議場です。
簡単に潜れる
ICUの場合、少人数の授業だと潜れません。履修登録後、登録変更期間終了までは先生方も資料を多めに刷ってくれているはずなので、資料を受け取ってしまっても構いません。評価に含めずに「聴講」だけするという方法もあるので、聴講したい場合は担当教員に相談しましょう。なお、市民聴講生という制度もありますし、高齢の方や会社を辞めて大学に入った方もいるので、見た目でモグリと認定するのはやめましょう。
積極的に質問をするのは馬鹿だ
ドラマや映画のトンデモ描写として出てくる積極的に質問をする学生ですが、ICUに限って言えばそうではありません。気さくな先生であれば臨機応変に質問に答えてくれます。特にジェネードやファンデでは、あなたが知らないことは他の学生も知らない可能性が高いので、積極的に質問してください。たまにハイレベルな質問をしてしまう学生(◯◯年の××事件との関連性がどうたらこうたらなど)がいますが、低レベルな質問をしても構いませんよ。教員がスライドを間違えている、プロジェクターの手元カメラとパソコン画面のスイッチが切り替わっていないなどのミスも、話のキリがいいところで指摘した方がいいです。ちなみに、外部から来ていると公言している先生に関しては、話を遮って質問すると怒られる可能性があるので気をつけましょう。
私だけが授業を理解していない
あなたは入試に合格してICUに入ったのですから、自信を持ってください。目指している目標が高すぎるのかもしれません。教授の側も「大学生ならこんなものだろう」という感じで易しい授業をしようと心がけているはず*5なので、難しければ難しいと言っていいし(怖ければコメントシートに)、一緒に授業を受けている周りの人にも相談していいと思います。教授に直接質問するのが怖ければ、TAだっています。
ゼミに入らなければならない
ICUにはゼミ制度の代わりに、卒論アドヴァイザー制度があります。3年次に、4年次の卒業研究で卒論を見てもらう先生を決めることができます。先生によってはゼミがありますが、ない先生もいます。卒論アドヴァイザーとして選択するのに条件を課している先生もいるので、ICU Portalやehandbookで確認しましょう。就職活動ではゼミに入っていなくても卒論アドヴァイザーの名前で◯◯ゼミと書く人もいるようです。
理系の教授はいつも白衣を着ている
着ていません。
以上、思いつく限り、あなたが失敗しないための大学勘違いあるあるをまとめてみました。毎度のことですが、私が勘違いしている可能性もあるので、ご容赦ください。
*1:教員の部屋に質問に行ってもいい時間。メールでのアポが必要な場合もある。メールの書き方はELAで習う。
*2: (2016/4/11 Update) 筆者がやったことのある失敗ですが、シラバスを見ていなかったので、「今日はシラバス通り、ディスカッションをやります」と予告なしでいきなり言われて焦ったことがあります。
*3:授業支援サイト。レジュメや資料のPDFの配布、課題のオンライン提出などに用いられる。
*4: (2016/4/11 Updated) J開講のジェネードやファンデは確実に大教室だと思います。ただ、他大学の大教室に比べれば小さいと思います。
*5: (2016/4/11 Updated)これもよくある勘違いですが、大学教授の中には、研究よりも学生への教育を優先される方もいます。大学の教授は研究に忙しいので困らせてはいけないと思うかもしれませんが、授業の時間やオフィスアワーは積極的に使ってください。