気持ちのサンドバッグ

気になったことを調べて、まとめたり意見を書いたりします。あくまで個人によるエッセイなので、事実関係の確認はご自身でお願いします。

大学ミスマッチ対策〜事前予防〜

筆者の周りでは最近、大学の環境が合わなくて、大学を辞めたという人がいました。もちろん他大学の入試に合格した上で辞めていったのですが、それでも、大学が合わなかったという理由で友人と別れるのは悲しいものがあります。そこで、大学のミスマッチを防ぐにはどうすればいいのか考えてみました。今回は、受験前にミスマッチを防止する方法です。


親が語るブランドイメージに騙されない

あなたの親や親戚は今の◯◯大学を知りません。「国際基督教大学に行きたい」と言ったら「牧師になるのか」と言われたというのはよくある話で、ICUには牧師を養成するコースはありません。あるいは、「◯◯大学はお嬢様学校」というようなステレオタイプを持っている親もいるかもしれません。「今の」大学にかけて言えば、かつてはレベルが高かったが今はそうではない大学というのもあるので、しっかり調べておきましょう。それに、親から見て有名ではないけれど就職には有利という大学もあります。親の「◯◯大学は就職に有利だ」というイメージに騙されないことも大切です。ネットや雑誌に人事が選ぶ大学ランキングなどの特集があるかもしれないので、参考にしましょう。それから、親や先生はあなたが馴染めるかを考慮せずに学力や偏差値で大学を語っている可能性があるので注意しましょう。


あなたの足で大学を訪れる

大学は家よりも大事な買い物です。見ずに決めるなんて間違っていると思います。合わなかったら買い換えるということはなかなか難しいです*1。それに、大学は家と違って、リフォームができませんから。進学校や進学塾・予備校からの大学受験となると、どうしてもたくさん試験を受けさせられます。でも、志望順位上位3校ぐらいまでは現物を見ておいた方が良いのではないでしょうか?オープンキャンパスではない日*2でも、アポイントメントを取れば見せてくれるというところもあります。オープンキャンパスの裏技ですが、母校出身の学生がいる場合は、学校の制服を着ていくと、同じ学校出身のスタッフに声をかけてもらえます。


現場の大学生に話を聞く

現場の声は意外と大事です。入学案内などの公式メディアに載っている先輩の声は恣意的に編集されていますから、信用できません。親のイメージと同じようなものですが、一般の雑誌や週刊誌の中にも根拠がないものはあります。例えば、「ヤリサー」ではないサークルが悪意を持って「ヤリサー」と名指しされることもあります。まさか「◯◯大学は清純なサークルばかりです!」という特集を書いて売れる週刊誌があるとは思えません。しかし、どんなに悪意を持った記事を書かれても、現場の学生は事実を知っているはずです。一番手っ取り早い方法は、オープンキャンパスの学生スタッフを捕まえて話を聞くことです。もちろん平時の学生を捕まえて話を聞くこともできますが、不審者と間違われないようにしてください。ちなみに、ICUオープンキャンパスやキャンパスツアーの学生スタッフは、台本や喋ってはいけないことの指導をほぼ受けていないので、事実を話してくれるはずです。


OpenCourseWareを使う

OpenCourseWare(オープンコースウェア)は大学の授業を無料配信するプロジェクトです。授業の配布資料もあります。元々は世界中にいる大学に通えない人のための社会福祉事業のようなものですが、もちろん高校生のあなたも利用できます。あなたの志望校のものがあるかはわかりませんし、すべての授業が配信されているわけではありません。でも、授業を観てみて、合わないなと思ったら、その大学はやめればいいと思います。ただしOpenCourseWareの授業は、普段の授業よりかしこまっている場合があるので、それが100%自然体のその大学の授業だとは思わないでください。

 


幾つかミスマッチを防ぐ方法を挙げましたが、大事なのは、あなたが本当に入りたい大学に入ることです。本当に入りたいというのは大学と波長が合って初めて思えることであって、偏差値などで測れるものではありませんから。

*1:冒頭に友人が大学を辞めて別の大学に入ったと書きましたが、前の大学の単位を認めてくれる大学とそうでない大学があるはずです。他大学の単位を認めてくれない大学はさらに4年通うことになります。

*2:というか、オープンキャンパスの日の大学はお客様を意識して大学を「飾っている」日なので、余計な飾りがない平日のキャンパスを見ることも大事だと思います。もちろん高校を休んで大学を見に行けと言っているわけではありません。土日ではない祝日に大学に行くと授業をやっていますから。