プリペイドカードも、スタンプショップも、20%還元
LINE Payで、毎月恒例のキャッシュバックキャンペーン「Payトク」が行われた。
今回はLINE PayカードとAndroidのQUICPayが使えるため、以前より注目されていた。
このキャンペーンの何がすごかったのか?
LINE Payとは
SNSのLINEアプリから登録できるキャッシュレス決済のこと。
銀行口座やコンビニATMからチャージすることで、前払い式支払い手段として使える。
本人確認を行えば、出金と送金機能が利用できるようになる。
LINE Payカードを発行すれば、JCBのプリペイドカードになる。
LINE Payカード:JCBカード扱いで0.5%還元
正直なところ、私はLINE Payカードを使いたくなかった。
なぜなら、0.5%しかポイント還元されないからだ。
LINE Payはコード支払いを重視していて、3%のボーナスポイントがつく。
カードには3%がつかないため、コード支払いと比べてお得感がない。
月末に行われるPayトクでも、これまではカードが除外されていた。
競合するKyashカードは、紐付けしたクレジットカードと合わせて3%程度の還元を受けられる。
そういう意味でも、LINE Payカードは選択肢から外れていた。
2019年3月、20%還元キャンペーン
しかし、2019年3月のPayトクではLINE Payカードが含まれていた。
3%はつかないものの、20%の残高還元と「もらえるくじ」*1があった。
同様のキャンペーンはPayPayでもやっている。
だが、PayPayはPayPay加盟店でしか使えないのに対し、LINE PayはJCB加盟店(スーパーなど)でも使えた*2。
日常使いへのアピールとしては、こちらの方が強烈だった。
クレジットカード扱いのプリペイドカードを持たないPayPayと差がついた。
LINE Payカード:コード決済や他社の類似カードよりも還元率が低い。
JCBカードとしても使えるのがメリットである。
LINEの強み:ひとつのシステムでつながる
今回のキャンペーンは、LINEというシステムの強さを感じさせる。
というのも、他社ではプリペイドカードとコード決済のシステムが別々の場合もある。
Aペイとは別に、Bプリペイドカードが発行されていたりする。
そのため、これほどの大規模なキャンペーンはやりづらい。
自社サービスとの連携
一方、LINEはあくまでLINEというひとつのウェブサービスの一環として、LINE PayとLINE Payカードを運営している。
公式のオンラインショップなどでも、LINE Payのユーザーを対象にセールを行なっている*3。
2019年3月のPayトクは公式のオンラインショップ全体が対象に入っていたようだ。
そうしたセールの情報は、LINEアプリにメッセージとして届く。
(もちろん、LINE Payの利用明細もLINEメッセージで。)
それに加えて、LINE Payと連携した家計簿アプリもあり、LINEを中心とした経済圏はどんどん広がっている。
たしかに、会社がそれぞれ独自のコード決済を作ることには批判の声も多い。
でも、LINE Payほどの一貫性のあるサービスであれば、許してもよいのではないか?
LINE PayはLINEというサービスの一環である。
LINEは自社のサービスでも、積極的にLINE Pay決済を導入している。
別々のサービスを乱立する他社とは違い、共同でキャンペーンを打てる。
なんでもできるという弱み?
とはいえ、LINEだけでなんでもできるというのは弱みでもある。
ボタンが多すぎるオーブンレンジのように、ユーザーの混乱を招く可能性もある。
実際、スタンプショップ・着せかえショップの他に、両方を購入できるLINE STOREがある。
LINE FRIENDS(オリジナルキャラクター)のグッズを売るショッピングサービスは別にある。
さらに、LINEショッピングというサービスも存在する。
このページを経由して他社のショッピングサイトで買い物をすると、ポイント還元を受けられる。
(協力会社を含め、)社員全員が同じ方向を向いているのはよいことだと思う。
でも、機能かぶりや似たような名称は無くしていくべきである。